2017年8月29日火曜日

行政調査「秋田市」の教育

三日間の行程を組み東北に行政調査に行かせていただきました。
【秋田市教育の目指す姿】
平成20年に第1次秋田市教育ビジョンを策定。5年ごとであったが、人口減少、地方創生の推進のための総合計画に合わせて、一年前倒しにして、今年第3次教育ビジョンを策定したばかり。
目指す姿は「郷土あきたの明日を拓く『自立と共生』の人づくり」。具体的目標は、
1 徳・知・体
2 安全安心快適な教育環境
3 社会教育の充実

徳とは、豊かな心。
知とは確かな学力。
体とは健やかな体。
この3つをバランスよく育むことが第一の目標。中でも、「徳」が自立と共生のための原動力であり、もっとも重要視している。

【秋田の教育について思うこと】
今回の視察では、秋田の教育を知ることを私は目的としていました。
すでにご承知の通り、全国学力・学習状況調査において、秋田市は常にトップクラスに位置し、そこに門真市として学ぶべきことが大いにあるのではないか、と思うからです。
1日だけの視察では限られた情報でありますが、私が個人的に感じたところを以下にまとめます。
〈生活習慣〉
いわゆる「早寝早起き朝ごはん」が、秋田は全国平均に比べて、高い。規則正しい生活習慣が、集中力を高めている根本的な鍵なのではないかと思う。
〈学校と家庭と地域の連携〉
市教委の調査で、「学校と家庭が協力し合う機会の充実」が「成果をあげている」と答えた学校は、小中学ともに100パーセント。「学校と地域のつながり」についても、小学校100%中学校95.7%。要するに、学校と、家庭と、地域の信頼関係が、皆さんの力で大切にされている、ということだと思う。
〈家庭学習〉
説明していただいた指導主事の先生の口から何度も「家庭学習は当たり前」という言葉が聞かれた。宿題以外の家庭学習(予習復習を含む自学自習ノート)をすることは、「当たり前」。子ども達の親の世代も、当たり前のこととしてやってきたし、その親の世代も当たり前。学校から帰ったら、宿題と自学自習をすることは、「当たり前」なのである。
〈落ち着き〉
秋田市、仙台市の両方で感じたのは街全体が落ち着いているということ。駅前を歩いている人、レストランで食事をしている親子連れ、街中を走る車のドライバー、皆さん落ち付きがあり、大声で騒いでるのは他所から来た観光客、であった。
〈教育にかける情熱〉
学力・学習状況調査について、秋田市教育委員会は、詳しく結果を分析し、より良い成果を導く指導のための、教員の手引きとなる冊子を作成していた。すなわち、教員は子ども達のために、教育委員会はその教員達をサポートするために、適切な指導を行おうという、教育にかける情熱を見た思いがする。家庭では家庭学習が当たり前のものとして行われ、地域や保護者と学校は連携し、結果として落ち着いた学習環境があり、教員教委ともに子ども達の教育のために情熱を注いでいる。その環境が脈々と受け継がれてきたことで、毎年好成績を残せているのではないかと思います。

以上、私の感じたところです。
このブログ原稿を書いている最中に、今年度の学力・学習状況調査結果が公表され、それについて門真市教育委員会のほうと議論いたしました。
子ども達の学習環境を整え、質の高い教育指導を行い、結果として門真の子どもたちの将来の仕事の選択肢を拡げ、大いに活躍できる場へと送り出すことを
真剣に目指せば、学力調査の結果向上もついてくるでしょうし、貧困の連鎖も断ち切ることができる。
議会において引き続き、教育向上につき、情熱をかけて取り組んでまいります。